当ページでは、良く言われる閑話(むだばなし、雑談)ではなく、
私自身がお寺の住職の一人として、日頃感じたこと、見たもの等…について
感話(感じたままをお話し)させて頂こうと思っております。
ご感想などございましたら、お気軽にお聞かせ頂ければ幸いです。
合掌  南无阿弥陀佛

 
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佛教語を正しく理解いたしましょう
学び

他力本願とは  9月27日

 

「他力本願」という言葉は、浄土真宗において、み教えの根幹に関わる最も重要な言葉です。
 浄土真宗の開祖である親鸞聖人がいわれた「他力」とは、自然や社会の恩恵のことではなく、もちろん他人の力をあてにすることでもありません。また、世間一般でいう、人間関係のうえで自らの力や、他の力という意味でもありません。「他力」とは、そのいずれも超えた、広大無辺な阿弥陀如来さまの力を表す言葉です。
また「ご本願」とは、私たちの欲望を満たすような願いをいうのではありません。阿弥陀如来さまの根本の願いとして「あらゆる人々に、南无阿弥陀佛を信じさせ、称えさせて、浄土に往生せしめよう」と誓われた願いのことです。仏に成らしめようとするはたらきを「本願力」といい、「他力」といいます。
 私たち浄土真宗の念仏者は、このような如来のご本願のはたらきによる救いを、「他力本願」という言葉で聞き喜んできたのです。ここにはじめて、自らの本当の姿に気づかされ、いまのいのちの尊さと意義が明らかに知らされるのであり、人生を力強く生き抜いていくことができるのではないでしょうか。どうか安易に『他力本願』をお使いにならないようお願い申しあげます。
合掌 南无阿弥陀佛
 

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