当ページでは、良く言われる閑話(むだばなし、雑談)ではなく、
私自身がお寺の住職の一人として、日頃感じたこと、見たもの等…について
感話(感じたままをお話し)させて頂こうと思っております。
ご感想などございましたら、お気軽にお聞かせ頂ければ幸いです。
合掌  南无阿弥陀佛

 
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日本語に訳されたお経本もあります
学び

お経はストーリーにみちている  11月2日

 

『末利』(サンスクリット語でマッリカ)というお経に、つぎのようなお話がのっております。
 コーサラ国のハシノク王は、あるとき妃のマッリカとともに、舎衛城の高殿に登っておられて、ふと申されました。
 「マッリカよ、お前にとって自分より愛しいものが他にあるか」
 妃はすこし考えたのち、こう答えられました。
「王よ、私にとって、自分より愛しいものは他にありません。大王はいかがでございましょうか」
 妃に聞き返されて、王もまた、この世でいちばん愛しく思っているのは、自分自身であることを、認めざるをえませんでした。
しかし、二人は、はたしてこの考え方で、正しいかどうかと心配になり、高殿をおりて、お釈迦さまのところへ行ってたずねることにしました。
お釈迦さまは、王と妃に、「王よ、だれでも自分がいちばん愛しいのだ。しかし、他の人も自分を、同じように愛しいと思っている。だから自分を愛しむあまり、他人に害を及ぼしてはならない」と申されました。お経はストーリーの中にみ教えがあります。
合掌 南无阿弥陀佛
 
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