慈光山順照寺：住職感話バックナンバー

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ほんとうのご利益とは何か真摯に考えて下さい

煩悩をもつままのお救い　１　　6月21日

　よく一年喜愛の心を発すれば、煩悩を断ぜずして涅槃を得るなり。
　ご本願を信ずる人のいただくご利益は一体どんなご利益でしょうか。それを親鸞聖人は正信偈に説きあらわしてくださいました。
　まず、「本願を信ずる人は、煩悩を断ち切らないままでさとりが得られる身となる」というご利益です。
　一般に、信心のご利益といえば、災難を逃れるとか、病気が治るとか、商売繁盛するとかをいいます。そしてそういうことが実現するように、神佛に祈願します。それをかなえてもらうことをご利益といっています。所詮、自分の欲望を満足させることだけを考えているのが人間のほんとうの姿です。しかも人間の欲望には限りがありません。生涯の間祈願を続けなくてはならなくなります。　佛教は、迷いを転じてさとりを開く教えです。したがって、そういう目先の欲望を満たすことをご利益とはいいません。

合掌　南无阿弥陀佛

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